Archive for the ‘社会保険労務士試験’ Category

実務未経験者ほど有利な理由

2014-09-10

「思い込みなく、すんなり知識が入る」という点で強い

 これまで、社会保険労務士試験の難易度の高さについて、その要因を様々考えてまいりましたが、そうは言っても、一方ではこの試験の合格者に「実務未経験」「初学者」が多いのも確かです。
実際に受験生の話を聞くと、場合によっては実務経験があるような方でも何年も悔し涙を流しているようで、必ずしも“経験=試験の知識”ではないことは明確であると言えるでしょう。

 それでは、なぜ社会保険労務士試験のような難易度の高い資格であっても、全くの素人が合格出来てしまうのでしょうか?
これを説明するためには、“吸収力”というキーワードが重要になってまいります
実務経験もなく、法に関する知識もないような方の場合、まっさらな状態から知識を得ていくことになります。受験対策を通じてベースとなる知識をイチから作り上げていくことになりますが、このような場合、どうしても法の理解に苦しむ受験生が出てくる一方で、目ざましい力を発揮する受験生というのが現れます。
実際に受験指導の現場に立つと、まさにスポンジが水を吸収するようにぐんぐん知識を習得していってしまう生徒さんに出会うんです。こういう人が、いつの間にか長期受験生を追い抜いて、一度の挑戦で合格を決めてしまいます。

 もちろん、しっかりと実務経験を積んでから着実に受験対策を積み上げて合格する、という方も多いのですが、経験があるからといって皆が皆、上手くいくわけではありません。
長年の経験が邪魔をしてどうしても法解釈についての思い込みが拭い去れなかったり、「自分は実務に携わってきたから」という自信が過信となってしまい上手くいかなかったりと、敗因は様々ですが、ひとえに“経験があるが故の不合格”というのも多いものです。

社会保険労務士試験は難易度の高い試験ですから、経験があろうとなかろうと、しっかりとそれ専用の対策をしなければ合格は難しいと言えるでしょう。
そういった意味では、何のバックグラウンドのない素人さんの方が、場合によってはスムーズに受験生活をパスしてしまうことも珍しくないのです。

難関の理由は「科目基準点」にあり

2014-09-10

広く、満遍なく知識を習得するのが難しい

 さて、すでにご紹介したとおり、社会保険労務士試験は難易度の高い試験であるとはいえ、一つひとつの設問に注目してみると比較的スタンダードな、基本問題が主に出題されていると言えます。
しかしながら、なぜ社会保険労務士試験の難易度がここまで話題に挙がっているのかといえば、そこにはこの試験特有の「合格しにくさ」があるといっても過言ではありません。

 社会保険労務士試験の場合、択一式、選択式ともに総得点のみならず、各科目で一定の基準点(原則、択一なら4点以上、選択なら3点以上)をクリアしなければ合格することは出来ません
もちろん、問題によっては救済措置がとられるため、これらの原則となる点数から若干下がってしまってもOKというケースもあるのですが、それにしてもこの基準点を満遍なく確保するのが非常に難儀であると言えます。

よく社会保険労務士試験の難易度と引き合いに出されるのが行政書士試験ですが、こちらについては法令等科目と一般常識の別でラインが分かれてはいても、細かな科目基準点という設定はありません。
また、社会保険労務士試験とのダブルライセンスで人気のFP(ファイナンシャルプランナー)についても、基準は総得点のみとなっています。
こうした形式の場合、仮にある特定科目が足を引っ張ってしまったとしても、得意科目でカバーすることが可能となるため、合格は目指しやすいと言えます。
一方、社会保険労務士試験の場合には、“苦手科目の克服”が他資格以上に重要となるため、
受験者は対策にひと苦労、というわけです。

やりがちだけど非常に無意味な「他資格との難易度比較」

2014-09-10

受験資格や受験者の質が異なるので、比較すること自体が難しい

 社会保険労務士試験の難易度の程度を把握する上で、よく引き合いに出されるのが
“法律系の他資格”です。とりわけ行政書士はその代表格で、受験生の間でも、
「これから目指すなら、社会保険労務士と行政書士のどちらが良いか(合格しやすいか)」
といった議論は頻繁にされているようです。
また、予備校などが資格ランキングを出していたりすることもあり、こうしたものの位置づけの中で社会保険労務士試験の難易度が把握されるケースもあるでしょう。

 他資格との比較、というのは一見すると分かりやすそうな印象ですが、実は
あまり意味を成さないことが多い
ものです。
例えば、単純に合格率だけを比較したとしても、それぞれの試験における受験資格の有無によって、受験者のレベルは変わってきます
比較的緩やかな条件のみで受験可能な試験には人が集まりやすく、一方でしっかり要件を設けているような試験の場合には、当然少数でもハイレベルな戦いが想定されることになるのです。
この場合、社会保険労務士試験は前者のパターンですから、学歴や実務経験でより厳しい受験資格を設ける税理士試験との比較はそれ自体、おかしいことになります。
もちろん、誰でも受験可能な行政書士試験と比較した場合にも、合格率だけを見て単純に
社会保険労務士試験の難易度をはかることは出来ません。

 また、それぞれの資格試験においては課される科目自体が大きく異なりますから、なおさら比べても意味がないことになります。
科目への向き不向きは個々によって大きく変わる要素です。難易度の低いとされる試験であっても苦手科目の割合が高ければ難しいですし、逆に、簡単には合格できないとされる試験であっても得意科目を活かして一発合格、ということだってあります。
こうした背景まで加味すると、資格ランキング自体が個々人によって変わってくることになってしまいます。

 せっかく資格に挑戦するのであれば、合格しやすいものを確実に取得していきたい。
これは皆さんが思うことかもしれませんが、残念ながらアナタにとって「合格しやすい」を示す情報は、巷に転がっているものではありません。
だとしたら、やはり自分が本当に取りたい資格に向かってひたむきに努力していくのが、一番理に叶っているような気がしませんか?

“社会保険労務士試験よりも難易度が低くて、仕事に活かせそうな資格”を探すのは
もうやめましょう。この資格に注目した自分を信じて、頑張っていきましょう。

“合格率一桁”のカラクリ

2014-09-10

「7/100」の「100」に注目

 前ページでも触れましたが、社会保険労務士の難易度について話をする際、当然に話題に挙がってくるのが「合格率」です。
社会保険労務士試験の合格率は従来、概ね7~9%前後といわれていましたが、第45回試験はふたを開けてみればなんと5.4%に止まったことから、社会保険労務士試験の難易度は今後さらに高まっていく傾向にあると言われています。

 100人が受験して10人も合格できない試験、こう言ってしまうと社会保険労務士って
何て難しい試験なのかしらと思ってしまいますが、ちょっと落ち着いて考えてみましょう。
全受験生の母体となる100名、ここには一体どんな人が含まれるのでしょうか?
さぞかし専門職の方ばかりかと思いきや、意外や意外。
実際には主婦の方や人事労務関連業務とは全く縁のない会社員が大半を占めている、ということなんですよね。冒頭でも少しご紹介したとおり、社会保険労務士の知名度が上がったことから、気軽に挑戦される受験生がぐんと増えてきたという背景があります。

国家資格の場合、受験資格である程度受験者層が限定されるケースもありますが、社会保険労務士試験の場合はこれがさほど厳しいものではありません。
たとえ実務経験がなくとも、学歴要件でこの条件をクリアできますから、比較的幅広い層に門戸が開かれていると言えましょう。
実は私も「大卒」の要件で受験資格を得た人間ですし、皆さんの中にもそういったパターンの方は少なくないのではないでしょうか?
また、「実務経験」といえば、公務員で挑戦される方もいらっしゃるようですが、そういった方でも関連法令に精通しているかと言えば、決してそうとは言えません。

 つまり、社会保険労務士の難易度を語る上でキーワードとなる「7/100」の分母「100」は、決して強力なライバル揃いであるとは限らないのです。

 実務未経験、初学からこの試験に挑戦される受験生にとって、一桁の合格率というのはなかなか高い壁のように感じられるものです。
ですが、いざ飛んでみたら、意外にも楽に越えられる壁なのかもしれませんね。
もっともこれは、挑戦した方にしか分からないことですが。

試験内容は本当に“難問揃い”?

2014-09-10

合格点獲得のベースはいたって「基本問題」

 さて、ここ数年以内の受験者の中には、
「社会保険労務士試験の内容自体、難易度が確実に上がっている」
とおっしゃる方は少なくありません。

確かに、試験後に行われる予備校の解説講義やネット掲示板でのコメントなどを見ると
「あれは難問」「一気にレベルアップした」「あんな問題出さなくても」・・・等々、
一様に「社会保険労務士試験、難易度増しているよね」といった感想が挙がります。
ひと昔前までは“過去問さえちゃんとやっていれば独学でも合格出来る試験”などと言われていましたが、近年は一筋縄ではいかない問題が数を増しているのは事実のようです。

 しかしながら、ここでひとつ受験の専門家としての視点からアドバイスさせていただくのであれば、「一部の難問・奇問の類に惑わされてはいけない」ということです。
社会保険労務士試験において、難易度の高い問題というのは実は昔からある程度出題されていました。しかしながら、ここ数年はこうした一部の難問・奇問の難易度がぐんと向上し、目立つようになっているのです。
つまり、試験問題すべてのレベルが上がってしまったわけではなく、「一部のみ解答しにくい設問が増えた」と表現するほうが相応しい、と言えます。

 試しに、合格率が特に低かった第45回試験の過去問をチェックしてみましょう。
確かに、選択式を中心に、なかなか解きにくい出題が目に付きます。
ですが、そういった難問・奇問に惑わされるあまり、ごくスタンダードな問題さえ難しく感じられる、といった現象が起こってしまうことも、また事実。
これでは、まんまと出題側の罠にどっぷりはまってしまったことになります。

 社会保険労務士試験は難易度の高い試験であるといえども、全体の7割の得点率を確保できればまず合格出来る試験。
難問・奇問の類は相対的にみれば全体の3割にも届きませんから、合格のためには「基本問題に落ち着いて正答する」ことがやはり重要になってくると言えます。
試験問題は“難問揃い”ではありません。
ぱっと見の印象や噂に惑わされず、基礎重視に学習で合格を目指していきましょうね

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